安心・安全な製品の提供
T&K TOKAでは、品質方針に「お客様に喜んでお使い頂ける、高い技術水準で安定した品質の製品づくりを目指します。」と定め、毎年度、社長が重点方針を策定し、各部門の品質目標に落とし込むことで、品質のPDCAサイクルを回しています。重点方針は、新製品開発につながったお客様のニーズや顧客満足度アンケートの結果などをもとに策定されます。また、主要生産拠点である埼玉事業所および滋賀事業所では、ISO9001認証を取得するとともに、社長をトップとする品質保証体制を構築しています。
各国・地域の法規制への対応
インキは化学物質であるため、製品提供を行うには安全に関する法規制をクリアしている必要がありますが、国や地域によって内容が異なる場合があります。当社は、海外展開強化を目指しており、技術本部に設置した化学物質管理委員会と海外事業統括部の連携のもと、欧米のコンサルティング会社や弁護士とのネットワークを構築することで、TSCAやREACHの最新動向をはじめ、国や州ごとに異なる法規制の把握と対応を進めています。
原料受入時および製品出荷時における品質チェック
当社では、国内外のサプライヤーからの原料受入時に、それぞれの原材料に要求される品質、色調や粘度等の性能をチェックするとともに、中長期的に良好な関係を構築することを目的に、サプライヤー監査を実施しています。また、製品製造においては生産工程内検査や最終検査として出荷前検査工程を設けることで、不良品の出荷予防につなげています。万が一、問題が発生した場合は、出荷停止と同時に不適合品発生報告書を作成し、原因の究明とともに再発防止の対策を講じています。
生産効率と品質管理の両立
生産効率向上に向けて、各部門において生産効率目標などを策定するとともに、プロセス管理表によって目標管理を行っています。また、目標達成に向けて、生産、物流、品質管理、研究部門から代表メンバーによる会議体を立ち上げ、部門間連携で改善を図る体制を整備しています。生産効率の改善と品質改善を相反することなくバランスよく進めることで環境改善にもつながるケースが多いことも明らかになっています。
新製品の安全性評価
当社では、製品自体はもとより、お客様の使用状況や環境影響などを「製品評価シート」に落とし込み、より使いやすく環境負荷の少ない製品の開発につなげています。新製品の開発にあたっては、NL規制や労働安全衛生法に加え、お客様から対応要求のあった新たな法規制なども盛り込んだ計画書、および計画書に基づいたインキを試作するとともに、試作品に対する自社評価と、お客様からの評価を反映させ、新製品の生産開始と発売を行います。
研究開発
当社では、埼玉事業所内の研究所を中心に、中国、韓国、インドネシアにおける技術拠点の研究者が交流・連携しながら研究開発を進めています。日本と各国生産拠点の研究者が連携して、販売あるいは販売活動を行おうとしている国・地域の環境・化学物質規制および最新の動向把握を継続しています。海外展開強化にあたり、その地域の実情に寄り添った製品提供を第一に進めています。
オープンイノベーション
近年では、環境視点での産官学のオープンイノベーションも拡大しており、インキ分野では、より環境負荷の少ない印刷システムやインキ、溶剤、洗浄剤など、幅広い分野におけるコラボレーションを進めています。また、新素材「Tenacis(テナシス)」は、自動車部品メーカーなどとともに用途開発に取り組んでいます。
お客様とのエンゲージメント・情報提供
当社では、営業部門を通じて、毎年度、お客様と研究開発テーマを共有することで、よりお客様や社会に貢献する製品の開発につなげています。また、お客様との良好な関係構築を目的に、品質監査や環境監査の受け入れ、化学物質や新型コロナウイルスに関するBCPなどのお問い合わせにも迅速に対応しています。